ブリティッシュショートヘアの基礎情報
・日本語表記:ブリティッシュショートヘア
・英語表記:British shorthair
・原産地:イギリス
・発生:自然発生
・毛種:短毛種
・体格:セミコビー
・体重:オス3~5.5キログラム、メス3~5キログラム
・公認団体:CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCF
ブリティッシュショートヘアの性格・特徴
ブリティッシュショートヘアは、純血種のランキングでも、トップ10の中にランクインする人気の猫種です。
ブリティッシュショートヘアの性格や特徴、ブリティッシュロングヘアとの違いを紹介します。
ブリティッシュショートヘアの性格
ブリティッシュショートヘアは、穏やかで落ち着きのある性格をしています。
子猫の頃は飼い主さんに甘えることもありますが、ブリティッシュショートヘアは自立心が強く、抱っこや膝に乗ること、なでられることはあまり好きではありません。
とても賢い猫であるため、映画やCMなどにも起用されて、幅広く活躍しています。
ブリティッシュショートヘアは、イギリスの作家であるルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」に登場する、チェシャ猫のモデルになった猫種としても有名です。
1匹でゴロゴロと過ごしたり、一人遊びが好きなので、留守番なども心配ありません。
飼い主さんとはある程度の距離を置きたいと思っている猫なので、甘えん坊な猫やスキンシップをたくさん取りたい方には向いていません。
ブリティッシュショートヘアの特徴
ブリティッシュショートヘアは、丸い顔で目もクリっとしていて丸くて大きいです。
「ブリティッシュブルー」といわれるブルーの被毛が特徴です。
ブリティッシュショートヘアの平均的な体重は、3〜5キログラムで中型のセミコビーです。
がっちりとしたボディで、足はやや短く骨太です。しっぽはボディの2/3くらいの長さで、先が丸くなっています。
ブリティッシュロングヘアとの違い
ブリティッシュロングヘアは、ブリティッシュショートヘアから派生して誕生した猫種です。性格や起源などは、ブリティッシュショートヘアと共通しているところが多いです。
両者の大きな違いは、被毛の長さと公認団体です。
名前を見ると一目瞭然ですが、ブリティッシュショートヘアは短毛で、ブリティッシュロングヘアは長毛です。
ブリティッシュショートヘアは、CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCFで公認されています。
一方のブリティッシュロングヘアは、原産国のイギリスの公認団体であるGCCFが公認していません。2009年には、アメリカのTICAで公認されています。
どちらも魅力的な猫であることに変わりはありませんが、ロングヘアの方はペルシャに似ているといえそうです。
ブリティッシュショートヘアの毛色・目の色
ブリティッシュショートヘアは、「ブリティッシュブルー」といわれるブルーの被毛が特徴でしたが、今ではさまざまな毛色と模様があります。
ブリティッシュショートヘアの毛色は、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、クリームがあります。
パターン(柄)は、単色のソリッド、縞模様のタビー、シルバー&ゴールデン、スモーク&シェーデッド、パーティカラー、キャリコ&バイカラー、タビー&ホワイトなどがあります。
目の色は毛色に準じて、ブルー、グリーン、ヘーゼル、ゴールド、カッパー、右と左で目の色が違うオッドアイなどになります。
ブリティッシュショートヘアの毛色は、ブルー&ホワイト、ブラック&ホワイト、ブラウンパッチドタビー&ホワイトのように呼ばれます。
ペットショップやブリーダーでは、子猫の毛色も表記されていると思うので、気になる毛色や模様の子を探してみてください。
ブリティッシュショートヘアの鳴き声
ブリティッシュショートヘアは、穏やかな性格をしているので、鳴くことがほとんどありません。
そのため、鳴き声でご近所のトラブルになることはほとんどないので、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいです。
甘えん坊な性格の猫はよく鳴きますが、ブリティッシュショートヘアは自立心が強く、ベタベタと甘えることがない猫なので、鳴く機会が少ないのかもしれません。
もしかすると、ごはんがほしいとき、ドアを開けてほしいとき、水が入っていないときなどは、小さな声で鳴くことがあるかもしれません。
愛猫が鳴かないと、耳が聞こえないのか、声が出ないのかと心配になってしまうかもしれません。
しかし、小さな声で鳴いていることがあるかもしれませんので、よく耳を澄まして聞いてみてください。
ブリティッシュショートヘアの寿命・病気
ブリティッシュショートヘアの寿命は、14〜17歳といわれています。
ブリティッシュショートヘアは、血液型がB型が多い猫です。猫の血液型はA型が多いので、B型が多いブリティッシュショートヘアは、とても珍しい猫種です。
猫はほとんどA型なので、B型の輸血が必要になったときに、スムーズに行えないなどの問題が生じることがあります。
猫の血液型は動物病院で検査してもらえるので、手術や出産などのために調べておくとよいかもしれません。
肥大型心筋症:心臓の筋肉が厚くなることで、心臓の働きが悪くなり、不整脈などを起こす疾患。
多発性嚢胞腎:腎臓に水が溜まった袋(嚢胞)がたくさんできることによって、腎臓の機能が徐々に低下していく遺伝性の疾患。
尿路結石:水分の不足、ビタミン摂取の偏り、先天性、ストレスが原因で発症すると考えられている泌尿器の疾患。
眼瞼内反症:瞼やまつ毛が内側に反って眼球に触れることによって、痛みなどを引き起こす疾患。
進行性網膜萎縮:網膜が萎縮することで、正常に機能することができず、視力が徐々に低下して、最終的には失明する可能性のある遺伝性の疾患。
白内障:遺伝や糖尿病、外傷などが原因で目の中にある水晶体が白く濁ってしまう疾患。
ブリティッシュショートヘアの飼い方
ブリティッシュショートヘアは、自立心が強く、触られることを好まない猫です。
そのため、一定の距離感をもって接することが大切ですが、お手入れなどは嫌がることがありますので、子猫の頃から行って慣れてもらいましょう。
集合住宅やひとり暮らしの人でも飼いやすい
ブリティッシュショートヘアは、鳴き声も小さく、ベタベタと甘えることがないので、集合住宅やひとり暮らしの方も飼いやすい猫です。
1匹だけでの留守番もできる猫なので、留守番はあまり心配をする必要はありません。
しかし、時にはかまってほしいときや寂しいときもあるので、甘えてきたときは答えてあげてください。
お手入れは子猫のときから習慣にする
ブリティッシュショートヘアは、なでられることがあまり好きではありません。
ブラッシングなどのお手入れでも、体に触ると嫌がることがありますので、子猫の頃から少しずつ行って慣れてもらいましょう。
人見知りもするので、動物病院では獣医さんや看護師さんに触られることを嫌がることがあります。
そのため、嫌がって暴れると触診や治療ができないことがありますので、無理のない範囲で手足やしっぽなど、猫が触られると嫌がる場所も触れるように慣れさせていきましょう。
肥満にならないように注意する
ブリティッシュショートヘアは、よく食べるため太りやすい傾向にあります。
子猫の頃は遊ぶこともありますが、成長するとゴロゴロしていることが増えます。飼い主さんと遊ぶことも少ないので、運動をさせることが難しいかもしれません。
そのため、肥満を予防するためには、食事を体重に見合った量のフードを与えるようにしましょう。
そして、おやつの与えすぎも肥満の原因なので、1日にあげる量は決めておきましょう。
ブリティッシュショートヘアの歴史
ブリティッシュショートヘアは、約2000年前に古代ローマ人が、イギリスに持ち込んだ猫が起源とされています。
イギリスでは最も歴史のある猫種とされていて、ネズミ狩りの猫として活躍していました。
1800年代(19世紀)に入ってから、品種改良が行われました。
ブリティッシュショートヘアは、ペルシャ、ロシアンブルーなどの猫種と異種交配されていて、ブリティッシュブルーと呼ばれるブルーの被毛は、ロシアンブルーから受け継いだものです。
1980年にCFAで公認され、1979年6月にTICAで新種として公認されました。
TICAでは長毛種のブリティッシュロングヘアも、2009年の5月に公認しています。
ブリティッシュショートヘアは、ローマ人がイギリスに持ち込んだことが始まりでしたが、エジプトにルーツがあると考えられています。
自然発生で歴史のある猫種のため、遺伝疾患の発症も少なく健康な猫とされています。
ブリティッシュショートヘアの値段価格
ブリティッシュショートヘアは、ペットショップやブリーダーから入手できます。
ブリティッシュショートヘアの価格は、ペットショップでは25〜30万円ほどが相場です。ブリーダーから迎える場合は、15〜25万円ほどが相場となっています。
子猫の価格は、性別や毛色、月齢などによって異なるので、お店に足を運んで猫を実際に見てみましょう。
ブリーダーさんのサイトでは、父猫・母猫が写真付きで載っていることもありますので、気になる方は親猫の情報を確認してみてください。
ブリティッシュショートヘアは、純血種では6〜7位にランクインする人気の猫種です。
ブリティッシュショートヘアは、穏やかな性格なので子どもや高齢者がいるご家庭でも飼いやすい猫です。ブリティッシュショートヘアを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。