ロシアンブルーの基礎情報
・日本語表記:ロシアンブルー
・英語表記:Russianblue
・原産地:ロシア
・発生:自然発生
・毛種:短毛種
・体格:フォーリン
・体重:オス3~5キログラム、メス3~5キログラム
・公認団体:CFA ・ TICA ・ FIFe
ロシアンブルーの性格・特徴
ロシアンブルーは、ブルーの美しい被毛が特徴のロシア原産の猫種です。
ロシアンブルーの性格や特徴、魅力について紹介していきます。
ロシアンブルーの性格
ロシアンブルーは、飼い主さんに対してとても忠実で、甘えん坊な性格をしています。
しかし、繊細でやや神経質なところがあって、誰にでも懐くわけではありません。
内向的で人見知りをするので、お客さんとはすぐに仲良くできません。
知らない人にいきなり抱っこをされたりするとストレスになってしまいますので、猫が自分から挨拶をするまで待ってあげましょう。
飼い主さん全員にまんべんなく愛情を示すというよりも、自分が信頼している人に懐きます。
留守が多いと寂しい思いをしてストレスになってしまうので、時間があるときは一緒に遊んだりして、コミュニケーションを取ってあげましょう。
ロシアンブルーの特徴
ロシアンブルーは、ブルーの光沢のある被毛が特徴で、グリーンの美しい目をしています。
くさび型の顔で、丸く大きな目をしています。
スラっとした細身のボディですが、筋肉質で動きはしなやかです。体重は3〜5キロのフォーリンタイプで、活発に動き回ります。
ロシアンブルーの魅力
ロシアンブルーは、名前にもあるように、ブルーの被毛が魅力の猫で、全身がブルーの被毛で覆われています。
美しい被毛と上品な佇まいから、「アークエンジェルキャット」、つまり大天使のような猫という愛称があります。
口元がチャームポイントで、口角が上がっているので、微笑みを浮かべているような表情にみえます。
微笑んでいるような口をしているため、「ロシアンスマイル」とも呼ばれています。
ロシアンブルーの魅力は外見だけではなく、ほとんど鳴かない猫であるため、集合住宅に住んでいる人でも飼いやすいという点でも魅力です。
ロシアンブルーの毛色・目の色
ロシアンブルーの毛色は、ブルーのみです。
また、パターン(柄)も単色のソリッドのみです。
そのため、ロシアンブルーはほかの猫種のように、斑点模様や縞模様、三毛猫のように個性的な模様にはなりません。
また、コラットやシャルトリューと外見が似ています。
この3種はブルーの美しい被毛をもっているため、「ブルーキャット御三家」と呼ばれています。
ロシアンブルーは、すらりとしたボディでブルーの被毛をもつコラットとよく似ているので、間違われることがありますが、別の種類の猫になります。
ほかの猫種のように、たくさんの毛色やパターンがあるわけではありませんが、ブルー1色に染まった美しい被毛は、ロシアンブルーの魅力でもあります。
ロシアンブルーの目の色は、グリーンのみです。
ロシアンブルーの鳴き声
ロシアンブルーは、「ボイスレスキャット」と呼ばれるほど、ほとんど鳴かない猫です。
「にゃ」「にゃ〜ん」という声で鳴きますが、とても優しくやわらかい声です。
飼い主さんに甘えたいときやおやつがほしいときに、飼い主さんの近くまで来て、「にゃ〜」と小さな声で鳴くことがあります。
とても鳴き声が小さいので、マンションなどの集合住宅でも、鳴き声が原因のトラブルになることはほとんどないでしょう。
ロシアンブルーが鳴いているときは、飼い主さんに何かを伝えたくて鳴いていることが多いと思われるので、「どうしたの?」と声をかけてあげましょう。
甘えたいときには、飼い主さんに体をこすりつけて鳴くことがあるので、かまってあげましょう。
ロシアンブルーの寿命・病気
ロシアンブルーの寿命は、10〜13歳くらいだといわれています。
尿路結石:水分の不足、ビタミン摂取の偏り、先天性、ストレスが原因で発症すると考えられている泌尿器の疾患。
慢性腎不全:腎臓の機能が徐々に低下していく疾患で、7歳以上の高齢の猫に多い病気です。
老廃物の排泄機能が落ちてしまうため、尿で体外に排出される老廃物が体内に蓄積します。下痢や嘔吐、多飲・多尿、元気・食欲の低下などの症状がみられます。
糖尿病:インスリンが不足することで、血糖値が高くなる疾患。糖尿病の症状によっては、インスリンの注射が必要になることもあります。
先天的な場合もありますが、肥満や妊娠によって発症するケースがあるので、肥満にならないよう予防することも重要です。
ストレス:繊細でやや神経質なところがあるロシアンブルーは、ストレスを感じやすく、食欲不振や下痢になることがあります。
動物病院や引っ越し、来客などがストレスになることが多いので、できるだけ安心して過ごせるように工夫してあげましょう。
ロシアンブルーの飼い方
ロシアンブルーは、活発なのでキャットタワーを設置したり一緒に遊んであげましょう。
抜け毛は多くありませんが、ブラッシングが必要なので、子猫の頃から習慣にしていきましょう。
誤食に気を付ける
ロシアンブルーは、活発で机などにも飛び乗ることがありますので、落ちて壊れるようなものは片づけておきましょう。
またテーブルの上に置いてあるものを食べてしまうこともありますので、お食事をしたあとは猫が乗ってしまわないように注意しましょう。
一口サイズのチョコレートなどは、猫が食べると中毒を起こす可能性がありますので、猫が届かない場所に置くようにしてください。
猫が食べると危険なものは、誤食しないように注意してください。
キャットタワーを設置する
ロシアンブルーは、高いところに登ることが好きなので、キャットタワーなどを設置して、上下運動ができるようにしてあげてください。
活発で遊び好きなので、飼い主さんもおもちゃを使って一緒に遊んであげましょう。
運動が不足すると、肥満や生活習慣病を引き起こすことがありますので、自由に遊べるスペースを確保してあげましょう。
ストレスが溜まらないように気を付ける
ロシアンブルーは、ストレスを感じやすい猫なので、ストレスをできるだけ与えないようにすることが重要です。
飼い主さんにかまってもらえないこともストレスになりますが、気まぐれなところがあるので、しつこくしてしまわないように注意しましょう。
やや神経質で臆病な性格をしていますので、大きな音を出して驚かせてしまわないようにしてください。
ブラッシングや体を触られることを嫌がる子も多いので、子猫の頃から習慣にして、大人になってからブラッシングを嫌がらないように慣らしていきましょう。
ロシアンブルーの歴史
ロシアンブルーは、ロシア北部のアルハンゲリスクの土着の猫といわれています。
ロシアには、ロシアンブルーの誕生にまつわる民話が残っています。
王女様が生まれたので、7人の妖精は1人ずつ王女様に贈り物をしようとお城にやってきました。
7人の妖精は、「勇気」「美しさ」「忠誠心」「優雅さ」「大きなエメラルド」「シルバーとシルクのベルベット」「世界中の友達」をそれぞれ王女様に贈ろうとしました。
しかし、真っ赤な顔をして大泣きしている赤ちゃんの王女様を見て、妖精たちは本当に美しい王女様になるのか信じられませんでした。
そこで、傍にいた猫にこの贈り物を授けました。こうして、7人の妖精から贈られた魅力をもったロシアンブルーが誕生したという物語です。
ロシア土着の猫として、ロシアの皇帝の寵愛も受けていたとされるロシアンブルーは、長い間ロシアの人々に愛されていました。
1800年代の中ごろにヨーロッパに渡ると、美しい被毛で人々を魅了して、瞬く間に人気になりました。
1875年にイギリスのキャットショーに参加しました。
第一次・第二次世界大戦によって、数が減ってしまいましたが、ブリーダーの努力のかいあって、今日まで種として生き残ることができました。
ヨーロッパに渡ってからも品種改良が行われて、1912年にロシアンブルーという名前で公認されました。
現在は、公認していない団体もいくつかありますが、血統公認団体であるCFA ・ TICA ・ FIFeでは認められています。
ロシアンブルーの値段価格
ロシアンブルーは、ペットショップやブリーダーから入手できます。
ロシアンブルーの価格は、ペットショップでは18〜32万円ほどが相場です。ブリーダーから迎える場合は、12〜25万円ほどが相場となっています。
ロシアンブルーは、純血の猫種の人気ランキングでは、上位20位以内にランクインしている人気の猫種です。
ロシアンブルーは、やや気難しいところがありますが、信頼してもらえたら忠誠心を示してくれるでしょう。
強く叱ってしまうとストレスになることもありますので、しつけは根気強く、落ち着いてゆっくりと行っていきましょう。
ロシアンブルーを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。