ターキッシュバンの基礎情報
・日本語表記:ターキッシュバン
・英語表記:Turkishvan
・原産地:トルコ
・発生:自然発生
・毛種:長毛種
・体格:ロング&サブスタンシャル
・体重:オス4~6.5キログラム、メス4~5.5キログラム
・公認団体:CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCF
ターキッシュバンの性格・特徴
ターキッシュバンは、古くからトルコの山岳地帯に生息していた土着の猫です。
ターキッシュバンの性格や特徴、名前がよく似ているターキッシュアンゴラとの違いについて紹介します。
ターキッシュバンの性格
ターキッシュバンは、飼い主さんには忠実で、愛情深い性格をしています。
飼い主さんと一緒に過ごすことが好きな猫で、飼い主さんの膝に乗って嬉しそうにくつろぐこともあります。
好奇心旺盛で活発なので、イタズラをすることもあります。
またターキッシュバンは、とても知的で賢い猫種としても知られています。
ターキッシュバンの特徴
ターキッシュバンは、水遊びが好きな珍しい猫で、「スイミングキャット」という愛称があります。
泳ぐことが得意なので、お風呂に水が入っていると、飛び込んでしまうかもしれません。
とても筋肉質なボディをしていて、活発で遊ぶことを好みます。
ターキッシュバンは、「バンパターン」という模様が特徴です。
ターキッシュアンゴラとの違い
ターキッシュバンは、ターキッシュアンゴラという猫と名前が似ているので、同じ種類の猫だと勘違いされることがあります。
どちらもトルコが原産で、自然発生した長毛種ですが、ターキッシュバンとターキッシュアンゴラは、違う種類の猫になります。
ターキッシュバンと、ターキッシュアンゴラの違いは大きく3つあります。
ひとつめにターキッシュバンは、泳ぎが得意なところが、ターキッシュアンゴラとは異なります。
ふたつめにターキッシュバンは、頭(顔)としっぽにだけ模様が入っている、「バンパターン」という柄が特徴です。
胴体や手足は白く、顔としっぽだけに色がついているので、一目でターキッシュバンであると見分けられます。
最後に、ターキッシュアンゴラはフォーリンという細いボディが特徴のタイプですが、ターキッシュバンはロング&サブスタンシャルという、大型でがっちりしているタイプになります。
そのため、ターキッシュアンゴラの方がすらっとしているように見えます。
ターキッシュバンの毛色・目の色
ターキッシュバンの毛色は、ホワイト、ブラック、レッド、ブルー、クリームがあります。
パターン(柄)は、キャリコ&バイカラー、タビー&ホワイトです。
模様はバンパターンなので、顔としっぽのみに色が入ります。
目の色は、ブルー、アンバー、オッドアイです。
白い被毛をもつ猫は、青い目の色やオッドアイになる可能性が高いです。
オッドアイは神秘的で、青い瞳もキラキラと輝く宝石のようで美しいです。
しかし、青い目の色(青い虹彩)をしている猫は、聴覚障害を発症する可能性があることが指摘されています。
目が青色ではない白猫の聴覚障害の発症率は約20%ですが、全身が白く両目とも青い猫の聴覚障害の発症率は65〜85%と言われています。
聴覚障害は、ターキッシュバンが発症しやすい病気ではないので、過剰に心配する必要はありません。
しかし、オッドアイの子は聴覚障害になる可能性がありますので、呼んでも反応しないなど気になることがあれば、獣医さんに相談してみてください。
ターキッシュバンの鳴き声
ターキッシュバンは、一般的な猫の鳴き声と大差はありません。
鳴き声は驚くほど大きな声ではありませんので、飼い主さんがストレスになるような鳴き方をすることは少ないと思われます。
猫の鳴き声の傾向としては、オスよりもメスの方がよく鳴くと言われています。オスも鳴くことはありますが、メスよりも控えめな鳴き声であることが多いようです。
また、猫が鳴くときは何か訴えかけていることが多いです。
飼い主さんに注目してほしいときに、大きな声を出すことがあるので、甘えん坊な性格の子はよく鳴く傾向にあります。
そして、1匹で飼われている猫よりも、多頭飼いの猫はよく鳴くと言われています。どうしても、飼い主さんがほかの猫や犬をかわいがっていると、ジェラシーを感じてしまうのかもしれません。
寂しい思いをしてしまわないように、愛猫とコミュニケーションを取っていきましょう。
ターキッシュバンの寿命・病気
ターキッシュバンの寿命は、12〜16歳とされています。猫の平均寿命が15歳くらいなので、猫の平均的な寿命とほとんど変わりません。
ターキッシュバンは、とても健康的な猫なので、遺伝疾患やそのほかの疾患の発症率が低いです。
特別に発症しやすい疾患はないので、室内での飼育と運動の習慣などをして、病気を予防していきましょう。
またエサも与えすぎてしまうと、肥満の原因になりますので、猫の体重に合った量のエサをあげてください。
ターキッシュバンの飼い方
ターキッシュバンは、水を好む猫なので、お風呂に入ってしまわないように注意が必要です。
また、狭いところにずっと閉じ込められることは苦手なので、自由に過ごせるようにしてあげましょう。
お風呂に入ってしまわないように注意する
スイミングキャットという異名をもつターキッシュバンは、水に臆せず飛び込んでいくので、水回りでイタズラをされないように注意が必要です。
トイレや洗面、キッチンなどの水道が出るところでは、蛇口から出る水が気になって、ちょんちょんんと手で触ってしまうことがあります。
水で濡れた手で床を歩くと足跡が付いてしまうので、気になる方は猫が水に触らないようにするか、手足を拭くようにしてください。
また、お風呂に湯を張りっぱなしにしている方は、お風呂に飛び込まないように注意しましょう。
泳ぎが得意な子が多いので、溺れることはないとは思いますが、フタの少しの隙間から入り込んでしまうと、外に上がって来られないので危険です。
また、冬場は冷えるので、水遊びをしたまま放置をすると病気になってしまいます。寒い日は水遊びを控えたり、水に入った後は必ず体を乾かすようにしてください。
そして、すべてのターキッシュバンが泳げるわけではありません。
水が好きではない子もいるので、無理に水の中に入れてしまわないように気を付けてください。
水槽で飼われている魚にイタズラをされないようにする
水の話が続きますが、水槽の水も怖がらずに、手を突っ込んでしまうことがあります。
魚を飼育している方は、猫の手が届かない場所に置くか、猫が入らない部屋で飼育することをおすすめします。
ターキッシュバンは、水をよく弾く撥水性に優れた被毛をもっています。
しかし、室内では水に濡れない方がよいと思うので、水でイタズラをしないように、水槽などの対策をすることをおすすめします。
ストレスを感じやすいため狭いところに閉じ込めない
ターキッシュバンは、自由に過ごすことを好むので、狭いところに閉じ込められるとストレスになってしまいます。
猫は室内の中をフリーで過ごせることが望ましいので、やむを得ない事情がある場合を除いて、自由にさせてあげてください。
ケージに閉じ込めてしまうと、とてもストレスになりますし、大声で鳴く原因になりますので、狭い場所に長時間入れることがないようにしましょう。
ターキッシュバンの歴史
ターキッシュバンの歴史はとても古く、紀元前まで遡ることができます。
紀元前1200年のヒッタイト(現在のトルコ)の装飾品には、しっぽに縞模様がある猫が描かれているため、この猫はターキッシュバンの祖先であると考えられています。
世界にターキッシュバンが広まったきっかけは、1955年にトルコを旅していたイギリスのブリーダーが、しっぽに柄が入った猫を見つけたことでした。
顔としっぽにだけ模様(色)が入っていることに興味を持ったブリーダーは、ペアをイギリスに連れて行きました。
イギリスに到着してから繁殖が進められ、イギリスではターキッシュバンが広まっていきました。
1969年にイギリスの公認団体であるGCCFに公認されました。
アメリカに渡ってから繁殖が行われましたが、イギリスの公認よりも遅れて、1995年にCFAで公認されました。
ターキッシュアンゴラと同じく、ターキッシュバンは今でも国内・国外では希少種となっています。
ターキッシュバンの値段価格
ターキッシュバンは、ターキッシュアンゴラと同様に、日本では入手することが非常に困難です。
日本ではあまり知られていない猫種ですので、ペットショップやブリーダーから購入することも難しいでしょう。
しかし、海外でも希少種になるようなので、購入を考えている場合は、海外のブリーダーなどをしっかりと調べてみてください。
海外から輸入する場合は、生体の価格と飛行機などの輸送の費用が必要になるので、予算などはしっかり計画を立てることをおすすめします。
ターキッシュバンは、日本でも少ないですが飼育されているようです。
そのため、保護猫を引き取るという方法もあります。ターキッシュバンの保護猫は、とても数が少ないですが、引き取れることがあるかもしれませんので、相談してみてもよいかもしれません。
ターキッシュバンは、バンパターンという個性的な模様が魅力です。とても賢く好奇心旺盛な性格も、人々から愛される理由なのではないでしょうか。
ターキッシュバンを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。