ジャック・ラッセル・テリアの基礎情報
・日本語表記：ジャック・ラッセル・テリア
・英語表記：Jack Russell Terrier
・原産地：イギリス
・発生：人為的発生
・種類：テリア
・サイズ：小型犬（23～30cm）
・体重：オス6kg～8kg、メス6kg～8kg
ジャック・ラッセル・テリアの性格・特徴
ジャック・ラッセル・テリアは、明るい性格で、力強く行動的でしなやかなワーキングドックです。
ジャック・ラッセル・テリアの性格
ジャック・ラッセル・テリアは、活気のある聡明な性格をしています。
一般的なテリア気質を持っていますが、活発度や、落ち着きは個体差が大きく、親犬の気質をよく見ることが迎え入れる時には重要です。
頑固で恐れ知らずなところは、テリア犬らしいところがあります。
コミュニケーション能力に長けているため、とても賢く飼い主や家族の話を理解しているように思える時もあるほどです。
ジャック・ラッセル・テリアの特徴
ジャック・ラッセル・テリアは、体高よりも体長が長く、胸の深さは肘から地面までの前脚の長さと等しいです。
力強さもありながらしなやかで柔軟なボディが大きな特徴で、スマートな身のこなしと、知的で鋭い表情がこの犬種の魅力です。
スカルは平らで適度な幅があり、目に向かって次第に狭くなり、さらに幅の広いマズルに向かって先細っています。
鼻はブラックで、ストップから鼻までの長さは、ストップからオクシパッド（後頭部）までの長さよりもわずかに短いです。
ストップとは、両目の間にある、スカル（頭部を包んでいる部分）と、マズル（口まわりから鼻先にかけて）の接続部のくぼみのことを指します。
人懐っこさは随一家族を笑顔にする家庭犬
ジャック・ラッセル・テリアは、基本的には落ち着きがない犬種ですが、満足できるほどの十分な運動量をこなすことで、室内でゆっくり過ごしてくれることもあります。
運動量は、中高齢期になっても1日合計3時間することもあるほどで、並はずれた体力の持ち主です。
しかし、人懐っこさは抜群で、どんなに叱られてもめげないところがあり、おおらかに接してあげることで、家族全員を笑顔にさせてくれる犬種です。
ジャック・ラッセル・テリアの毛色・目の色
ジャック・ラッセル・テリアの被毛は、3種類あり、いずれもダブルコートです。
・スムースコート：毛が硬く長さが1cm以下
・ブロークンコート：長い毛と短い毛が混ざって生えている
・ラフコート：粗い手触りで2.5〜5cm程度の長い毛
毛色は、ホワイトが地色でブラック、タン（ブラウン）、ブラック＆タンのマーキングが入っています。
年間を通して抜け毛が多く、毎日のブラッシングは欠かせません。スムースコートが一番抜け毛が多く、次にブロークンコート、ラフコートと続きます。
スムースコートに適したブラッシングは、皮膚が痛みにくいラバーブラシです。仕上げに獣毛ブラシで艶を出します。
ブロークンコートは、3種類の中でもっとも毛量が多いため、スリッカーブラシやピンブラシで抜け毛を取り除いた後コームでといてあげましょう。
ラフコートの場合は、毛がもつれやすいため、スリッカーブラシでほぐしてから、ピンブラシでブラッシングします。
定期的なシャンプーも、古い毛を取り除くのには効果的で、月に1回程度シャンプーしてあげましょう。
目の色はダーク、目縁はブラックでアーモンド形をしています。
ジャック・ラッセル・テリアの鳴き声
ジャック・ラッセル・テリアは、狩猟本能が強いため吠えやすい犬種といわれています。
しかし、実際に飼育してみるとしっかりしつけを行うことで無駄吠えを全くしない個体もいます。気質は個体差があるため、親犬の気質などはしっかり確認してから迎え入れるといいでしょう。
吠える時のタイミングとしては、何かを要求する時、警戒している時、夜鳴きや遠吠え、自分がリーダーだと思っている時などがあります。
鳴き声は大きく、吠えることを許してしまうと、近隣トラブルにもなるため、しつけはしっかり行う必要があります。
運動不足によるストレスがたまることで、無駄吠えも増えるため、ジャック・ラッセル・テリアはとにかく運動をさせることが重要です。
ジャック・ラッセル・テリアの寿命・病気
ジャック・ラッセル・テリアの寿命は、13歳〜16歳前後で他の小型犬の寿命と比較すると平均的な寿命です。
遺伝性疾患が少なく、健康的で丈夫な犬種ですが、活発なことから運動に伴う怪我や関節炎には注意してください。
膝蓋骨脱臼（パテラ）：膝蓋骨が内側または外側に外れてしまう疾患。
膝蓋骨脱臼になると、膝関節を伸ばせなくなってしまいます。膝の内側に脱臼してしまうことが多く、片足だけでなく、両足に発症することもあります。
初期では、まれに脱臼した時にキャンと鳴いて後ろ足を上げたり、スキップする症状がみられます。
症状が進むと、後ろ足を曲げたときに頻繁に脱臼するようになります。手で押すと元に戻りますが、脱臼時には、後ろ足が地面につけられない状態になります。
さらに進行すると、膝蓋骨が常に脱臼した状態となり手で押すと一時的には元に戻りますが、後ろ足を曲げた時や、腰を落とした状態で歩くなど歩行の異常がみられます。
重度の症状では、手で押しても脱臼は戻らなくなり、後ろ足を曲げた状態のままうずくまるように歩くようになります。
初期の症状では、鎮痛剤の使用や関節系のサプリメント、運動の制限、生活環境の改善、肥満の改善などが行われます。
ジャック・ラッセル・テリアは活発な犬種ですので、大人しくさせることはむずかしいですが、興奮して高いところから飛び降りたり、階段を駆け上がるなどの関節に負担をかける行為はやめさせましょう。
白内障（非加齢性白内障）：加齢による白内障よりも症状の進行が早い疾患。ジャック・ラッセル・テリアは、非加齢性白内障（若年性白内障）の発症リスクが高い犬種です。
治療せずにいると、緑内障といった合併症の原因になることもあります。初期では症状が気がつきにくいため、動物病院に受診した時には、目の検査も合わせて行ってもらうようにしましょう。
レッグパーセス症：大腿骨の骨頭が変形して壊死する疾患。
ジャック・ラッセル・テリアは生後約1年以内の子犬のうちに発症することがあります。股関節が正常に動かないことから、急に足を引きずるようになるなどの症状が現れます。
壊死した大腿骨を切除することで、正常な歩行に戻ることも可能ですが、症状が進んでから治療をしても後遺症が残ることがあります。歩き方に異常を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。
ジャック・ラッセル・テリアのしつけ・飼い方
ジャック・ラッセル・テリアは、十分な運動をさせてあげることで飼いやすさが、大きく変わりますので、毎日の運動は欠かさず行うようにしましょう。
たっぷりと運動させる
ジャック・ラッセル・テリアの一番の特徴は、運動量の多さです。この犬種の落ち着きのなさに困った時には、まずは運動量を増やしてみてください。
1日に1時間の散歩を3回行っている飼い主もいるほど、小型犬とは思えない運動量の持ち主です。十分に体を動かすことで、家ではゆったりと過ごしてくれるようになります。
子犬の時は特にやんちゃで、手を焼くかもしれませんが、しつけや訓練を適切に行い、あとはおおらかな心で見守ることも必要です。
散歩では好奇心を満たして
ジャック・ラッセル・テリアは、好奇心旺盛な犬種です。
毎日の運動に加えて、好奇心を刺激し満たしてあげることも大切です。毎日の散歩は、漫然と同じコースを歩くよりも、いつもとは違う道を歩いてみたり、いつものコースを逆に回ってみることもおすすめです。
動くものを追いかけることが好きなので、ドッグランや広い場所でボール投げやフライングディスクなどで遊ぶと喜ぶでしょう。
指示通りに動けた時は、たくさん褒めてあげるなど、遊びながらしつけや訓練を行うこともできます。
しつけは子犬を迎え入れた日から開始する
ジャック・ラッセル・テリアは、テリア犬らしく気の強さがある犬種です。何もせずに大きくなると、他の犬と喧嘩しやすくなってしまいます。
子犬のうちにしておくといいことは、社会化のトレーニングです。日常的に散歩などで多くの犬と触れ合える環境でなければ、しつけ教室などに通い、たくさんの犬と触れ合うといいでしょう。
無駄吠えを予防するためには、小さな刺激に反応して吠えることがないように、子犬のうちからいろいろな音に慣れさせ、怖くないということを教えてあげることが有効です。
噛むなどの問題行動の多くは、退屈や運動不足が原因のため、とにかくたくさん運動し一緒に遊んであげましょう。
ジャック・ラッセル・テリアの歴史
ジャック・ラッセル・テリアは、ジョン・ラッセル牧師の尽力により1800年代にイングランドで作られました。
ラッセル牧師は、小動物の狩りに親しんでおり、狩猟に適した犬種を求めていました。
ある時散歩中に見かけた、小柄のテリア犬が、ブリーディングの基礎に最適であると感じ、その場で持ち主に頼み込み買い取ったといわれています。
そのトランプという名のテリア犬は、繁殖プログラムの基礎となり、テリア系や小型のハウンド種を掛け合わせ、その結果ラッセル牧師は、キツネ狩りに特化した犬を多数育て上げました。
ラッセル牧師の育てた犬たちは、狩猟本能と運動能力が非常に高く、ハンターたちから高い評価を得ていました。
しかしその犬たちはラッセル牧師の存命中は、犬種名がつけられることはなく、フォックス・テリアと呼ばれていました。
ラッセル牧師の死後、彼のフォックステリアは2つにタイプに分かれました。
真横から見て正方形に近い体型をした系統をパーソンラッセルテリア、もう一方の足がやや短く長方形の体型をしているタイプが、現在のジャック・ラッセル・テリアです。
ジャック・ラッセル・テリアは、オーストラリアに渡り改良が進みました。
温暖なオーストラリアでは、スムースコートタイプが、人気となり2003年ジャックラッセルテリアは、国際畜犬連盟FCI ( Fédération Cynologique Internationale ) に正式な犬種として承認されました。
ジャック・ラッセル・テリアの値段価格
ジャック・ラッセル・テリアは、日本でも人気があり多く飼育されている犬種です。
狩猟犬としての適性がありながら、十分な運動と適切な訓練を行うことで、素晴らしい家庭犬にもなります。
ジャック・ラッセル・テリアの陽気で天真爛漫な姿は、飼い主や家族を笑顔にしてくれるでしょう。
ジャック・ラッセル・テリアは活発さや落ち着きなどの気質に個体差がありますので、多くのブリーダーに足を運び、親犬の気質や兄弟犬との触れ合い方など十分確認してから、迎え入れることをおすすめします。
子犬の価格は、15万円から44万円と幅がありますが、平均は32万円ほどです。
子供とも仲良く遊んでくれる犬種ですので、アクティブに屋外で体を動かすことが好きな方や家庭にぴったりの犬種です。
ジャック・ラッセル・テリアに興味をもたれた方は、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。
