ノルウェージャンフォレストキャットの基礎情報
・日本語表記:ノルウェージャンフォレストキャット
・英語表記:Norwegian forestcat
・原産地:ノルウェー
・発生:自然発生
・毛種:長毛種
・体格:ロング&サブスタンシャル
・体重:オス3.5~6.5キログラム、メス3.5~5.5キログラム
・公認団体:CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCF
ノルウェージャンフォレストキャットの性格・特徴
ノルウェージャンフォレストキャットは、名前を見てもわかるように、ノルウェーが原産の猫種です。
ノルウェージャンフォレストキャットの性格や特徴、ノルウェージャンフォレストキャットに間違われやすい外見が似ている猫種について紹介します。
ノルウェージャンフォレストキャットの性格
ノルウェージャンフォレストキャットは、とても穏やかで愛情深く、優しい性格をしています。
我慢強い性格で、新しい環境にすぐ適応できる順応性が高いことから、家族の中にすぐに溶け込むことができます。
社交的で知的、人懐っこいなど、ノルウェージャンフォレストキャットの魅力はたくさんあります。
ノルウェージャンフォレストキャットは、猫を初めて飼う方や小さな子どもがいる家庭でも飼いやすい猫種です。
好奇心が旺盛で遊び好きであり、運動能力も優れている猫なので、高いところに登ることも好みます。
ノルウェージャンフォレストキャットの特徴
ノルウェージャンフォレストキャットは、ふわふわの長くて美しい被毛が特徴です。
密に生えたやわらかいアンダーコートと、長く光沢のあるオーバーコートをもつ、長毛のダブルコートです。首から胸にかけて、さらにしっぽの周りは特にふわふわの被毛に覆われています。
オスは6.5キロ、メスでも5.5キロになることがある大型の猫です。
骨格がしっかりしていて、筋肉質なボディをしています。ロング&サブスタンシャルという大型で、重量感のあるがっちりとした体型に分類されています。
顔は逆三角形で、目は大きくアーモンド型でややつりあがっています。
ノルウェージャンフォレストキャットに似ている猫
ノルウェージャンフォレストキャットに似ている猫種は、メインクーン、サイベリアン、ラガマフィンなどの猫種です。
これらの猫種はふわふわの被毛が魅力で、大型の体型であるロング&サブスタンシャルに分類されています。
その中でもメインクーンとは見た目がよく似ているので、同じ猫種であると勘違いされることがあります。
体の大きさや被毛などがよく似ていますが、見分けるポイントは顔です。
ノルウェージャンフォレストキャットは、真っすぐな鼻筋で逆三角形の顔をしています。一方、メインクーンは、丸顔で鼻筋はカーブしています。
ノルウェージャンフォレストキャットの毛色・目の色
ノルウェージャンフォレストキャットの毛色は、ブラック、ホワイト、シナモン、レッド、ブルー、フォーン、クリームなどがあります。
パターン(柄)も豊富で、単色のソリッド、縞模様のタビー、シルバー&ゴールデン、スモーク&シェーデッド、パーティカラー、キャリコ&バイカラー、タビー&ホワイトなどの種類があります。
ペットショップなどでの毛色の表記は、毛色とパターンを組み合わせたような名称で呼ばれることが多いです。
毛色は、シルバーパッチドタビー&ホワイト、ブルーマッカレルタビー&ホワイト、ブラックスモーク&ホワイト、レッドシルバーマッカレルタビー&ホワイトと呼ばれているので、毛色について気になることがあれば定員さんに聞いてみてください。
目の色は、ブルー、ゴールド、グリーン、カッパー、左右で目の色が異なるオッドアイなどがあります。
毛色やパターンが豊富なのは、ノルウェージャンフォレストキャットの魅力でもあります。とてもふわふわでエレガントな容姿は、見る人を魅了する不思議な力があるようです。
ノルウェージャンフォレストキャットの鳴き声
ノルウェージャンフォレストキャットは、鳴き声がとても優しく小さい猫です。
甘えん坊な性格の子は、飼い主さんにかまってほしくて鳴くことがありますが、「にゃん」という小さい声で鳴くことが多いです。
そのため、猫の鳴き声が飼い主さんのストレスの原因になるようなことはほとんどないでしょう。
「クルル」「ンン〜」「ウゥ〜」のような、短いトリルという鳴き声を出すことがあるかもしれません。これは子猫が母猫の注意を引きたいときに出す声です。
クルルと鳴きながら飼い主さんにすり寄ってくる場合は、甘えたいという気持ちの表れです。
また口を開けて鳴く仕草をしていても、猫の声が聞こえないことがあります。これは「サイレントニャー」というもので、人が聞き取れない周波数の声を出しています。
サイレントニャーも、子猫が母猫に甘えたりミルクをねだるときに出す声です。
これらの鳴き声は、猫が飼い主さんを母猫のように信頼していると考えられるので、甘えてきたときには答えてあげましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの寿命・病気
ノルウェージャンフォレストキャットの寿命は、12〜14歳とされています。猫の平均が15歳であるため、平均よりもやや短いです。
ノルウェージャンフォレストキャットは、心臓の疾患と糖尿病(IV型)を発症するリスクが高いです。
また、長い被毛は魅力でもありますが、ブラッシングが不足すると毛球症という病気の原因になるので注意が必要です。
ノルウェージャンフォレストキャットが発症しやすい疾患を紹介します。
肥大型心筋症:心臓の筋肉が厚くなることで、心臓の働きが悪くなり、不整脈などを起こす疾患。
糖原病(IV型):グリコーゲンを分解する酵素に異常があるため、体内(肝臓)にグリコーゲンが蓄積される疾患。
ピルビン酸キナーゼ欠損症:ピルビン酸キナーゼという酵素が不足することにより、赤血球が破壊されて慢性的な貧血を起こす疾患。
毛球症:猫が毛づくろいをして飲み込んだ毛が、消化器官に溜まってしまい、吐いたり排泄できない状態のことです。毛球症は、ブラッシングの不足やストレスが原因と考えられています。
ノルウェージャンフォレストキャットの飼い方
ノルウェージャンフォレストキャットは、長毛種であるため毎日のブラッシングが欠かせません。
また肥満になりやすい猫種ですが、体が大きいためよく食べます。運動や遊びで体を動かして、病気の予防に努めましょう。
お手入れはしっかりと行う
ノルウェージャンフォレストキャットは、長毛種であるため被毛も長く量が多いので、毛玉になりやすいです。
ブラッシングは、毎日行うようにしてください。
お風呂も月に1回入れてあげるとよいでしょう。
ブラッシングが不足すると毛球症という病気の原因にもなりますので、お手入れは毎日しっかりと行っていきましょう。
成猫になってからブラッシングを始めると、嫌がってしまうことがありますので、子猫の頃からコミュニケーションの一環として、毎日少しずつブラッシングをしてください。
ふわふわの被毛は冬の寒さはしのげますが、夏は気温に適応できないため、とても暑さに弱いです。
夏場は20〜28℃が適温だといわれていますので、熱中症にならないように暑さ対策をしてあげましょう。
高いところに登れるようにキャットタワーを設置する
ノルウェージャンフォレストキャットは、好奇心旺盛で遊び好きな猫なので、運動できるスペースを作ってあげましょう。
高いところに登ることも好きなので、キャットタワーを設置してあげましょう。
しかし、ノルウェージャンフォレストキャットは体が大きいので、転倒を防止するためにも、足場がしっかりしているものを選ぶようにしてください。
バランスのよい食事を用意して肥満に気をつける
ノルウェージャンフォレストキャットは、食事の量が多い猫種ですので、太りやすいといわれています。
2〜3歳頃までは栄養のある高カロリーなフードを与えてもよいですが、年齢を重ねるごとに運動量が減るため、太りやすくなっていきます。
若いときでもカロリーの高いフードの与えすぎは肥満の原因になるので、年齢に合ったキャットフードを選んでください。
また、人が食べている食事は、塩分の量も多く脂っぽいものが多いので、愛猫の腎臓病のリスクなどを減らすためにも、飼い主さんが食べる物は与えないようにしましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの歴史
ノルウェージャンフォレストキャットは、北欧のノルウェー王国出身の猫で、厳しい寒さから身を守るために、ふわふわで水を弾く被毛に進化したといわれています。
ノルウェージャンフォレストキャットは、昔からノルウェーの森林地帯に生息していたため、スコグカット(森林の猫)と呼ばれています。
起源は諸説ありますが、8〜10世紀にバイキングによって、トルコの長毛種がノルウェーに持ち込まれたという説が有力です。
ノルウェーでは、ネズミ狩りをするために家庭で飼育されていたようです。
北欧の神話にも登場していて、「女神フレイヤが2匹の大きな猫に馬車を引かせた話」や「雷神のトールも大きくて持ち上げられなかった猫の話」などは、ノルウェージャンフォレストキャットがモデルになったといわれています。
ノルウェージャンフォレストキャットは、1930年代にキャットショーに登場しました。第二次世界大戦では数が激減して、絶滅寸前になったこともありますが、ノルウェーのブリーダーの努力の結果、種として今日まで生き残ることができました。
ヨーロッパでは猫種として公認されていますが、1979年にアメリカに渡って、1993年にCFAで公認されました。
現在は、CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCFなど世界中の猫種の公認団体から認められる猫種となり、日本でも人気の猫種となっています。
ノルウェージャンフォレストキャットの値段価格
ノルウェージャンフォレストキャットは、ペットショップやブリーダーから入手することができます。
ノルウェージャンフォレストキャットの価格は、ペットショップでは20〜35万円ほどです。ブリーダーから迎える場合は、20〜30万円ほどが相場となっています。
ノルウェージャンフォレストキャットは、純血種の中でも人気がある種類で、人気ランキングでもトップ10に入ることが多い人気の猫種です。
そのため、ペットショップでも見かけることが多いです。子猫の価格は、性別や毛色、月齢などによって変わりますので、ぜひお店に足を運んで気になる子猫を探してみてください。
穏やかで優しく、子どもがいたずらをしても怒らない忍耐強さを持ち、飼い主さんに対して愛情深く、とても賢いノルウェージャンフォレストキャットは、猫を初めて飼う方にもおすすめの猫種です。
ノルウェージャンフォレストキャットを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。