アメリカンカールの基礎情報
・日本語表記:アメリカンカール
・英語表記:American curl
・原産地:アメリカ
・発生:突然変異
・毛種:短毛種・長毛種
・体格:セミフォーリン
・体重:オス3〜5.5キログラム、メス2〜4.5キログラム
・公認団体:CFA ・ TICA ・ FIFe
アメリカンカールの特徴・性格
くるんとカールした耳が特徴のアメリカンカールは、とても穏やかで甘え上手です。
好奇心が旺盛で、人が大好きなアメリカンカールは、愛らしい見た目もあり多くの人を魅了してきました。
アメリカンカールの外見の特徴
アメリカンカールは、くるんとカールした耳がチャームポイントで、名前の由来にもなっています。
耳は生まれたときは真っ直ぐですが、生後7日ほどで少しずつカールして、生後4ヶ月頃にはアメリカンカールの独特の耳の形になります。
アメリカンカールの耳がカールするかどうかは遺伝によって決まるので、耳がカールしない子も50%の確率で生まれます。アメリカンカールの目はクルミ型で大きく、鼻筋は真っ直ぐなので、とても美しい顔立ちに見えます。
アメリカンカールの性格
アメリカンカールは、穏やかで賢く、飼い主さんが大好きで甘えん坊な性格をしています。
好奇心が旺盛で活発なので遊ぶことも大好きです。成猫になっても飼い主さんにちょっかいを出して甘えるので、犬のように愛情を表現する猫ともいわれています。
縄張り意識があまりないため、他の猫や犬とも仲良くできる子が多いので、多頭飼いや子どもがいる家庭でも飼いやすいです。
性格は猫によって異なりますが、人見知りをしてしまうことが少ない猫種なので、来客が来たときに怯えて隠れてしまうことはなく、初めて会う人とも仲良くできる子が多いです。
アメリカンカールの運動能力
アメリカンカールは、スラッとしていますが筋肉質で活発な猫種です。
家の中で遊べるスペースを作ったり、キャットタワーを設置して運動できるようにしてあげることをおすすめします。成猫になっても子猫のように遊び好きで活発なので、おもちゃを使って一緒に遊んであげてください。
アメリカンカールの毛色・目の色
アメリカンカールは、短毛から長毛まで被毛の長さも多様で、毛色のバリエーションも豊富です。
ほかの猫種は認められていないカラーなどがありますが、アメリカンカールは様々な毛色が認められています。
被毛の色は、ブラウン、チョコレート、シナモン、レッド、ブルー、フォーン、クリーム、ホワイト、シルバー、ブラック、キャリコなど、ほぼすべてのカラーが見られます。
バリエーションが多い毛色の中でも、ブラウン(こげ茶色)はシックな印象を与える色で、一番人気があるカラーです。そのほか、オレンジに近い暖色系のレッド、ホワイト、クリーム、ブルーも人気です。
目の色は、グリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド、オレンジ、カッパ、サファイヤブルー、ブルー、アクアなど、ほぼすべてのカラーがあります。左右で目の色が異なるオッドアイの子猫も、数はとても少ないですが産まれてくることがあります。
人気のある毛色の子は、ペットショップでも見かけることが多いですが、あまり見かけない毛色の子もいるので、毛色にこだわりがある場合は、ブリーダーさんなどにも問い合わせをしてみてください。
アメリカンカールの鳴き声
アメリカンカールは、大きな声を出して鳴くことが少ないので、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい猫です。子猫の頃は「にゃ〜、にゃ〜」と小声で繰り返す程度で、鳴き続けて困るということはあまりありません。
成猫になっても鳴き声は優しいので、猫の鳴き声でストレスを感じることは少ないかと思います。
しかし、アメリカンカールは甘えん坊な性格をしているので、留守が多いときや遊んでくれないと、ストレスが溜まり大きな声を出すことがあります。
猫が鳴くときは、寂しいときか何かを訴えかけていることが多いです。アメリカンカールは飼い主さんのことが大好きなので、寂しい思いをしてしまうことがないように、普段から一緒に遊んであげてください。
アメリカンカールの寿命・病気
アメリカンカールの寿命は、12〜16歳とされています。猫の平均が12〜15歳なので、平均より少し長いと言えるでしょう。
外に猫を出している場合は、病気に感染するリスクもあるため、平均の寿命が短くなる傾向があります。猫は犬のように散歩が必要なわけではないので、病気や怪我、交通事故に巻き込まれることを予防するためにも、室内のみで飼育することをおすすめします。
アメリカンカールは、遺伝疾患を発症するリスクが低いと言われています。キャットフードを適切に与えるなど食事管理をしっかりと行って、遊びなどを通して適度に運動をすることで、健康をキープしていきましょう。
アメリカンカールは、耳がカールしているため外耳炎や関節の疾患になりやすいです。また、心臓の疾患も発症することがあるので、肥満にならないように注意して、気になることがあれば動物病院を受診してください。
外耳炎:細菌によって外耳道に炎症が起こる疾患
軟骨の損傷:耳は柔らかい軟骨なので、触りすぎて傷ついてしまわないように注意してください
アメリカンカールの飼い方
アメリカンカールは、耳が外側に反っているため、耳の中に細菌が入りやすいです。外耳炎などの病気を予防するためにも耳掃除などのケアを定期的に行っていきましょう。
コミュニケーションを取る
アメリカンカールは、飼い主さんが大好きで、ちょっかいを出したりする甘えん坊な性格です。
飼い主さんが留守にする機会が多いと、寂しい思いをしてストレスが溜まってしまうことがあります。
好奇心が旺盛で活発なので遊ぶことも大好きなので、ぜひおもちゃを使って一緒に遊んであげてください。多頭飼いもできる猫なので、飼い主さんが家にいない時間が多い場合は、2匹以上で飼うことも寂しさの軽減になるので検討してみてください。
耳掃除は定期的に行う
アメリカンカールの耳はくるんと大きくカールしているため、細菌が入ってしまうことが多いです。
耳掃除を怠ると、外耳炎などの病気になり耳に炎症が起きることがあります。
耳掃除は、耳掃除のグッズなど販売されているので、定期的に行っていきましょう。
また、耳は軟骨でとても柔らかいので、触りすぎたり強く触ってしまわないように注意してください。子どもがいる家庭であれば、子どもが耳をつかんでしまわないように見ていてあげてください。
被毛の手入れをしっかり行う
アメリカンカールは、長毛種でもブラッシングが楽な猫種です。
ブラッシングは、皮膚病の予防や抜け毛の対策、毛玉を取り除いてきれいな被毛を保つために大切なので、しっかりと行ってください。
アメリカンカールの歴史
アメリカンカールは歴史が浅いため、起源は比較的詳細に明らかになっています。事の始まりは1981年にある夫婦の家の玄関に、生後6ヶ月頃の子猫が2匹迷い込んで来たことでした。
2匹とも不思議なことにカールした耳を持っていて、夫婦はブラックの子をシュラミス、ブラック&ホワイトの子をパンダと名付けました。
パンダは2週間後に行方不明になってしまいましたが、シュラミスは数ヶ月後に子猫を産みました。すると、その子猫も耳がカールしていたのでした。
その後、シュラミスとその子猫たちは、新種なのではないかという意見が持ち上がり、何度か交配を行う中で耳がカールの子猫がたくさん誕生しました。
アメリカンカールは、試行錯誤の交配が行われた結果、非純血種の猫の血も混ざっているため、遺伝子の疾患も少なく、丈夫な体を手に入れることができました。
383匹のアメリカンカールの遺伝子を調査した研究でも、異常が見られた猫は1匹もいなかったそうで、このときアメリカンカールの健康が証明されたとブリーダーが歓喜したそうです。
アメリカンカールは新種としては異例のスピードで団体に公認されました。今のアメリカンカールは、シュラミスの子孫であり、夫妻やブリーダーの力によって今も世界中の人に愛されています。
アメリカンカールの値段価格
アメリカンカールを飼いたいと思ったときには、ペットショップやブリーダーから迎えることが多いと思います。
アメリカンカールの価格は、ペットショップでは15〜30万円ほどが多いです。ブリーダーから迎える場合は、10〜25万円ほどが相場となっています。
アメリカンカールは、ブラウン(こげ茶色)の毛色が人気ですが、レッド、ホワイト、クリームなどの優しい色も人気があります。猫の値段は月齢や毛色、血統によって変わるので、アメリカンカールも同じ種類でも値段に差があります。
アメリカンカールは、耳が三日月のようにきれいに反っている子の方が値段が高くなります。耳がカールしておらず、他の猫のようにピンと立っている耳の子もいます。
アメリカンカールを飼いたいと思われたときは、実際にお店などに出向いて抱っこをしたり猫の様子を見ることをおすすめします。
温厚で賢いアメリカンカールは、小さな子どもがいる家庭でも飼いやすい猫です。アメリカンカールを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。