ドラゴンリーの基礎情報
・日本語表記:ドラゴンリー
・英語表記:Dragonli
・原産地:中国
・発生:自然発生
・毛種:短毛種
・体格:コビー
・体重:オス4~5.5キログラム、メス4~5キログラム
・公認団体:CFA
ドラゴンリーの性格・特徴
ドラゴンリーは、その名前からも想像できるように、中国が原産の猫種です。
とても珍しい猫種なので、初めて名前を聞いたという方も多いのではないでしょうか。
ドラゴンリーは、さまざまな呼び名をもっている猫なので、名前の由来や漢字を紹介していきます。
ドラゴンリーの呼び名
ドラゴンリーはかっこよくインパクト抜群の名前で、リーという響きが中国の雰囲気を漂わせています。
ドラゴンリーは、チャイニーズリーファ、リーマオ、リーファマオという呼び名もあります。「マオ」とは、中国語で「猫」を意味する言葉です。
リーファマオを漢字で書くと、「狸花猫」となりますが、狸はネコ科の動物を意味していて、花はタビーの模様を意味しているそうです。
しかし、中国では架空の生き物であるドラゴンが人気であるため、ドラゴンリーという呼び方が増えてきているようです。
中国では昔から猫は特殊な能力を持っていて、未来を見たり地震を予知することができると考えられていました。
ドラゴンリーは、幸運の象徴として中国の人々に愛されて、切手のモデルなどにもなっています。
ドラゴンリーの性格
ドラゴンリーは、穏やかでのんびりとした性格をしています。
嫌がるようなことをしなければ、怒ることはほとんどないので、子どもやほかのペットがいても飼いやすい猫です。
飼い主さんに対しても忠実で、愛情深い性格をしています。ネズミ狩りが得意であった猫種なので、好奇心旺盛なところも魅力です。
ドラゴンリーの特徴
ドラゴンリーは、タビーという縞模様が魅力的で、とても凛々しい容姿をしています。
目はアーモンド型でパッチリとしていて、鼻がスッとしていて長いです。
ネズミ狩りをしていた猫種になるので、がっちりとした筋肉質なボディです。
前足は後ろ足よりも少し短いです。しっぽも少し短めです。
ドラゴンリーの毛色・目の色
ドラゴンリーは、ブラウン・マッカレル・タビーという模様のみです。
ブラウン・マッカレル・タビーは、「キジトラ」とも呼ばれている模様で、猫の模様のランキングでは1位になることも多い柄です。
この模様の猫は、猫本来の毛の色や模様に近いため、運動神経がよく、やや警戒心があって、ワイルドな子が多いといわれています。
ドラゴンリーの被毛は、根元が黒く毛先が茶色になっている場合と、根元がやわらかい色で、先端が黒色になっているパターンがあります。
被毛のタイプは短毛種なので、週に1回のブラッシングで問題ありません。
目の色は、グリーンがよいとされていますが、イエローなどの色もあります。
ドラゴンリーの鳴き声
ドラゴンリーの性格は、とても穏やかで物静かであるため、飼い主さんが気になるほどの大声で鳴くことは少ないでしょう。
鳴き声によるトラブルなども少ないので、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい猫です。
ただし、ごはんがほしいとき、ドアを開けてほしいとき、水が入っていないとき、かまってほしいときには、飼い主さんに向けてアピールして鳴くことがあるかもしれません。
猫の鳴き声は、同じ猫種でも大きさや声質が異なるので、鳴くことが少ないといわれている猫種でもよく鳴く子もいます。
猫の鳴き声はとてもかわいらしいので、どうして鳴いているのか想像してみて、解決できる問題であれば飼い主さんが対応してあげましょう。
鳴き声が大きすぎて飼い主さんがストレスになるときや、トイレで大声を出しているときは、病気が原因で鳴いていることもあるので、気になることがある場合は動物病院を受診しましょう。
ドラゴンリーの寿命・病気
ドラゴンリーの寿命は、10〜13歳とされています。猫の平均寿命が15歳といわれているので、平均よりは少し短い寿命です。
ドラゴンリーは、日本での知名度が低い猫種であること、中国以外の国では見かけることが少ない猫種であるため、病気に関するデータがとても少ないです。
遺伝性の疾患や好発する疾患については詳しく報告されていませんが、ストレス性の疾患になるリスクが高いといわれています。
ドラゴンリーは、神経質な性格ではないですが、しつこくされることが嫌いなようなので、かまいすぎてしまわないように注意が必要です。
またストレスが発散できるように、運動できるように環境を整えてあげることも重要です。
ドラゴンリーの飼い方
ドラゴンリーは、ストレスが起因する疾患になる可能性があるので、ストレスを溜めないように注意が必要です。
運動不足はストレスや肥満の原因になるので、運動できる環境を整えてあげてください。
ストレスが溜まらないように注意する
穏やかな性格のドラゴンリーは、しつこくかまわれることが苦手です。
子どもがいる家庭でも飼育が可能で、ほかのペットがいても仲良くできますが、ちょっかいを出してしまうと嫌がることがあります。
小さいお子さんがいる場合は、猫と触れ合うときは傍で見守ってあげてください。
猫のストレスの原因は、愛情が過剰になっている又は不足している、運動不足、動物病院、引っ越しなどによる環境の変化、ほかのペットとの飼育などです。
ストレスが改善できるものであれば、飼い主さんが対策をしてあげましょう。
運動できるスペースを作る
ドラゴンリーは、ネズミ狩りをしていた猫なので、ハンターの本能が目覚めることがあるようです。
運動能力もある猫なので、走ったり遊べるスペースを作ってあげましょう。
キャットタワーを設置すると、登って遊んでくれるので、用意してあげましょう。
猫は高いところから飛び降りても、回転しながら着地するので、骨折することはほとんどありませんが、床に物があると怪我をする可能性があるので注意が必要です。
室内の温度管理に注意する
ドラゴンリーは、寒さに弱いといわれているので、冬場の温度管理には注意してください。
夏場は20〜28℃、冬場は23℃が適温だとされていますが、飼い主さんの体感もあるかと思うので、無理のない範囲で温度調整をしていきましょう。
室内の暖房だけではなく、ペット用のヒーターやふわっとしたベッドなどを活用することもおすすめです。
ドラゴンリーの歴史
ドラゴンリーは、中国で自然発生した猫種だと考えられています。
自然発生は、人の手が加えられた人為的発生ではなく、異種交配もなく、長い時を経て種として確立してきた猫です。
一説によると、ドラゴンリーと類似している点が多いことから、ハイイロネコが祖先ではないかといわれていますが、科学的根拠はなく未だ解明されていません。
しかし、ドラゴンリーの歴史は古く、5000年前から中国に生息していたともいわれています。
中国ではドラゴンリーの結婚式なども行われるそうなので、中国の国民から愛され大切にされていることは間違いないでしょう。
2001年に設立された中国最大の猫種の登録団体であるCAA ( The Cat Aficionado Association ) は、世界の国々からも認知されるようになり、2003年には北京でキャットショーを行いました。
このときドラゴンリーは、エクスぺリメンタルブリード(実験的な分類)のクラスで、キャットショーに参加しました。
そして2010年2月には、CFAの委員会でドラゴンリーのプレゼンテーションが行われ、中国以外の国で初めて紹介されました。
2010年2月にCFAの公認を受けて、ドラゴンリーは世界に名を轟かせることができました。
しかし、中国以外の国では飼育されている数が極めて少ないため、これから世界中の人に愛されることを願います。
ドラゴンリーの値段価格
ドラゴンリーは、中国以外の国では希少種になるので数が少なく、日本でも入手することは難しいでしょう。
ペットショップでは販売されていませんので、店舗で購入することはほぼ不可能です。
また、日本にはドラゴンリーのブリーダーはいないようなので、ペットショップおよびブリーダーから購入することは難しいです。
アメリカでも数がとても少ないようなので、ドラゴンリーを飼いたいと思われたときは、本場の中国から輸入することになると思います。
海外からの輸入になるので、生体価格だけではなく、郵送の費用などもプラスされるため、中国に出向く前に必要な経費を計算しておくことをおすすめします。
野性的なドラゴンリーは、かっこいい名前と外見とは裏腹に、穏やかで愛情深い猫です。幸福の象徴として、中国で長年愛されてきたドラゴンリーは、飼い主さんにも幸せを運んで来てくれるかもしれません。
ドラゴンリーを飼いたいと思われた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。